「期待しない」、なんだか人を信用していない、冷たい印象を与えるような言葉ですね。
しかし、この「期待しない生き方」こそが、仕事や恋愛、人間関係を上手くコントロールする手段になってくれるのです。具体的な方法をお伝えするので、あなたの人生を豊かにするために実践してみましょう。
期待しないのはよくないこと?
「期待する」そのこと自体は決して悪いことではありません。なぜなら、期待しているということは「自分も相手も信頼することができる」という魅力的な側面をもっている証拠。
しかし、他人への期待、過剰な信頼は一歩間違えると「裏切られた」「だまされた」という気持ちに急変する可能性も高いのです。人生には「バランス感覚」が大切です。そのバランス感覚を養うためにも、「期待しない」というのは一つの手段になってくれるのです。
今まで大きな期待を抱いて生活していたなら、なかなか切り替えるのも難しいかもしれません。しかし長いスパンでみれば、確実にあなたの人生に成長を与えてくれるはずです。
期待しない生き方のメリット
メリット①モチベーションが安定する
期待からくるモチベーションの上昇は、「こうなりたい」「こうなってほしい」という思いから現れます。結果が出るまではこのモチベーションの上昇は維持されますが、結果がでないと一気に急落してしまいます。
ですが、もともと「期待しない」というスタンスでいればモチベーションの大きな低下を防ぐことができ、気持ちも安定するのです。
メリット②人間関係がよくなる
誰かに期待してイライラすると、発言がキツくなったり不安な気持ちが表情に表れ、険悪な雰囲気になってしまいます。このイライラは「相手への期待からの裏切り」が原因です。
「期待しないこと」が大きく悪い方向に進む可能性は低いですが、あなたの態度で人間関係が悪化してしまう可能性も。
期待しないことで、気持ちが揺さぶられる疲労感がなくなるので、人間関係が安定してくれますよ。
メリット③気持ちが安定する
「期待しすぎる人」は相手だけでなく、自分にも期待を寄せる、ストイックな人が多い傾向にあります。しかし、期待をやめることで肩の力が抜けるので視野が広がり、気持ちが安定します。
そうすると表情も柔らかくなるので、あなた自身が話しかけやすい温和な人として、他人とも溶け込みやすくなります。
期待して視野を狭めず、期待せずに視野を広げることで、あなたの気持ちを安定させましょう。
メリット④自分に自信がもてる
期待しないことが自信に繋がる、と言われてもイメージしづらいですが、自分では変えられない、対処できないコトや他人への期待を失くすことは、自分への自信に繋がるのです。
期待を失くすと「自分ができること」に目が向くので出来ることがどんどん蓄積されていきます。その結果、コツコツ目の前のことを対処したり、改善することで自分に自信がつくのです。
結果や相手に期待するのなら、「自分への自信」を信じてみましょう。
メリット⑤自分の経験を財産にできる
「期待」すると物事や他人に結果を求めることが目的になります。しかし、期待しなければ結果だけにとられることがないので、次への課題や改善点を発見することが可能になるのです。
結果にとらわれないことで、自分自身も成長することできますし、その経験を活かすことができるので、未来への財産として、あなたの将来につなげることができるといっても、過言ではないでしょう。
期待しない方法
方法①自立力をつける
他人への期待が高い方は、他人に依存している割合が高い傾向にあります。ですが、100%他人をアテにしたとしても物事は上手くいきません。お互いを支え合い、助け合うために必要なのは自立力です。
なぜなら、一方だけにその負担を強いると、一人に何かがあったとき、両方が共倒れしてしまうからです。自分をコントロールし、管理できなければ相手を支えることも難くなるに違いありません。
人に何かを期待して頼むのなら、リスクが少ない要件を頼むか、自分の感情がコントロールできる範囲で頼んでみるのも手です。冷静な判断とともに、自立力を養っていくことはとても重要でしょう。
方法②行動力をつける
何かに悩んだり、迷ったりしたときは自分で行動して決断する癖をつけましょう。他人の意見はあくまでもその人自身の主観。生活環境や価値観で、人の意見は大きく変化しますし、返ってくる返答も多種多様でしょう。
ですが、人から聞いたアドバイスを取り入れることも、広い視野をもつためには悪いことではありません。偏った考えをもたずに相手の意見も受け入れ、自分も変化させていくことは生きていくうえでもとても大切です。
しかし、最終的には自分で行動し、決断することで最終的には後悔も少なくなりますし、自分に責任をもつことができます。加えて、行動のスピードをあげることができれば選択肢が増え、人生の精度が増します。
他人の決断を選んで後悔しても、他人は責任を取ってくれることなんてありません。それなら自分で判断して、納得できるような結果に自分で変えていくことのほうが意味はあります。
充実した生活を送るためにも、期待するだけでなく自分で行動、決断をしっかり繰り返すことができるようになりましょう。
方法③依存を認めて受け入れる
期待してしまうことで、自分の考えを相手に強要したり、他人まかせになっている節もあるかもしれません。しかし、冷静に考えて相手を自分の思い通りには出来ないですし、他人まかせが最初は楽でも、結果的に自分を苦しめるかもしれません。自分で決めるべき判断を委ねること自体も、とてもリスクが高いといえるのです。
また、期待通りにならずに相手に苛立ちを覚えることで、不快な気持ちにさせるだけでは終わらない場合も。相手への期待だけで結果を求めることは、自分自身も傷つけてしまう可能性があるのです。
そんな状態に陥る前に、自分の力では対処することができない他人への期待を、複数抱えているかを書き出してみましょう。そうすれば頭の中のモヤモヤや、整理できていない事柄が明確になります。
書き出すことで客観的になれ、冷静にもなります。そして自分が相手に対して依存してしまっていることを把握でき、自分の依存心も認めることができます。
方法④自分の時間を増やす
誰もが自分の1日の時間がもっと長ければ色々なことが出来るのに、と考えたことがあるでしょう。本当にその通りであり、人の時間は平等に24時間のみ。限られた時間で自分の時間を作らなければならず、お金よりも貴重な価値といえるかもしれませんね。
ですので期待することに時間の大半を置いてしまうと、確実に自分の時間が奪われてしまいます。加えて他人への期待は、自分にとってよい結果がでなければ精神的な疲労度がとても高くなってしまいます。
そんなときは自分の時間を増やし、楽しんだり、リラックスできる習慣を作りましょう。些細なことであっても、自分が心から楽しめる時間があったり、心地よい瞬間が日常にあるだけで、あなたの心が軽くなります。
自分の時間をもてて心に余裕ができれば、冷静に考えれるようになり、期待することに支配されず、生活することができるでしょう。
方法⑤あなたの人生のリスクが上がる
相手があなたの期待に答えてくれない場合、結果に対する落胆度が一気に上がってしまいます。そうなれば相手に対する苛立ちや不安、焦燥感に襲われるかもしれません。そのような感情に苛まれてしまうと、あなたの感情にリスクが生まれます。
相手への過度な期待で落胆し、心に余裕がなくなると、全くそのことに原因のない別の人を傷つけてしまう恐れがあります。大切な人に八つ当たりしたり、何かのキッカケで恨みを買い、自分がリスクを負わなければならない事態に陥るかもしれません。
相手にばかり結果を求めていると自分の大切な人やものをを失うかもしれない、人を傷つけるかもしれない。その心持ちでいれば、あなた自身の人生のリスクは低下するでしょう。
方法⑥距離を置いて期待の呪縛から逃れる
大多数でなく、個人的に過剰な期待をしてしまう相手がいる場合もあります。例えば恋人、自分の子供、結婚相手、上司などです。その場合、相手との距離を少し置いてみるのも手です。近くにいるからこそ、どうしても期待してしまう相手との関係を断ち切り、距離を置くことに専念してみましょう。
期待してしまう相手から少しでも距離を置くことで、過剰な期待への呪縛から逃れることができるかもしれません。どうしても距離を置けれない相手には、自分から必要以上に慣れ慣れしくしないことです。必要最低限のことはしっかりと確認し、距離を保てているときは意識を別のことへ向けるように心がけてください。
方法⑦自分の視野を狭めている自覚をもつ
生活の拠点が定まると、同じ場所で長く生活し、同じことを繰り返す毎日を送ることも多いでしょう。その点から考えれば、他人に対する期待も、自分の狭い価値観で感じていることを押し付けがちになってしまいます。
それが行き過ぎると、相手の行動を抑制したり、相手に口出しをしてしまうようになるので、視野が狭まっている中での感情は、とても厄介な存在なのです。人は大人になることで自分のある程度の立ち位置を決めてしまいます。
そしてそれを「大人」であると感じてしまいます。そこを脅かすようなことは自分の生き方を否定されているような気持ちになり、自分の主張を正しく通したい、という欲が生まれてしまうのです。
ですので自分の主観だけでなく、多角的な角度から物事をみる視点を養っていくことが重要です。期待しない自分になると広く物事をみることが可能になるので、コミュニケーション能力も向上していきます。
方法⑧相手の感情を自分から切り離すトレーニングをする
あなたが相手に期待してしまうとき、その相手としっかりコミュニケーションが取れているでしょうか?少ない、と感じているなら、相手がどうしてそんな行動をしたのか、何を感じたのか、聞いてみることが大切です。
どうしても自分の気持ちが先行してしまうのは、誰しも同じです。しかし、「聞き役」というのは実はとても大切なポジション。相手がどう感じているかしっかりと、聞く耳をもちましょう。
そこから学びとれることができれば、あなたの考えの幅もグッと広がります。加えて、人に話を聞いてもらえて嬉しい、と感じない人はいませんので、相手との関係も良好なものに近づいていきます。もし聞くことができない事情があるなら、相手の立場にたって考えることで、自分の感情と切り分けることができ、少し気持ちも和らいでくれます。
そして自分と他人の気持ちが「当たり前に異なる」という事実に向き合うことができ、「期待しないあなた」になる近道を作れるといっても間違いないでしょう。
期待しない恋愛が上手くいく理由
理由①相手を尊重できるから喜びが増える
恋愛をする上で「期待しない」というのは異性の意見を尊重でき、対等でいられている、ということにほかなりません。だからこそ、突然の恋人のサプライズや嬉しい言葉、相手からのプレゼントを心から嬉しいと思うことができます。
「やって当然」「去年もしてくれたから当たり前」「男性はエスコートするべき」、このような自分だけの期待にとらわれてしまうと、心から喜べる出来事がじわじわと減っていきます。
もちろん、そのような態度は相手にも伝わってしまいます。気持ちは表情に表れるので、あなたを大切に思っている人ほど、それを察知してしまいます。
時間を削って考えてくれたり、贈り物をしてくれたとき、その行動や気持ちを純粋に喜べるようになることが、恋愛が上手くいく秘訣なのです。
理由②ありのままでいられる
相手に期待してしまったり、相手によく思われたいと強く思うと、「本当の自分らしさ」を表現できない可能性もあります。「相手に気をつかってでも機嫌を取りたい」、「雰囲気をいつものファッションとガラッと変えないと。」、そんな風に過剰に意識しすぎるのは危険です。
相手の理想に合わせるために、気を遣いすぎ、自分らしく楽しめない。そんな状態で相手から気に入られるなんてことは、とても少ないのです。それは居心地の良い恋愛とは言い難いでしょう。そんな苦しい恋愛を続けていると、偽り続けている自分に疲れ果ててしまいます。
こう思われたい、という期待は目標を目指すために必要な手段である場合もあります。しかし、恋愛で相手を尊重することができ、自分もしっかりと自立して意見がいえるということこそが恋愛が長続きするコツなのです。
相手の感情だけにとらわれず、自分がどういう人間なのか、しっかりと相手に向き合って話をすることを意識してみてください。口に出したり、本音で向きあうことでお互いも成長できますし、人として高めあっていくことができます。
理由③失望が減り、恋愛が成就しやすくなる
恋愛が上手くいかず不満をもつ理由は、「相手に対する過度な期待」が理由として挙げられます。理想や期待が高いと、どうしても出会ったときに失望しやすくなってしまいます。
自分の譲れない条件を明確にする、というのは婚活でもない限り、している人は少ないかもしれません。しかし、あらためて自分が恋人に何を求めているのか、冷静に考えてみると、あなたの恋愛観によい変化をもたらしてくれるはずです。
なぜなら恋愛の成功率が下がる理由は男女ともに、「何かが違う」というぼんやりとした理由も多いからです。「なんだか価値観が違う。イメージが違う」こんな意見をもつ人も多いでしょう。
それは自分が相手に何を求めているか真剣に考えていなかった故に、ぼんやりとした大きな期待を抱いてしまっているからなのです。なですので、この人だ!と思う直感も極端に少なくなってしまいます。
理想に対する期待を減らし、本当に自分が譲れない条件を整理してみましょう。そうすることで、相手に対する失望がグッと減少しあなたの恋愛にマッチする相手も現れやすくなります。
理由④恋愛への依存度が下がり、魅力が上がる
「期待しすぎる人」は、恋愛に対する依存傾向も高くなってしまいます。そうなってしまうと恋愛のことばかり考えてしまい、束縛が激しくなるので魅力的な男女にはモテません。
他人に期待しない人は、自分の場所を複数もつことができる特徴があります。恋愛以外に夢中になれるものがある人や、何かに一生懸命取り組めることができる人は、非常に魅力があります。
男女問わず「一人でも、二人でも楽しめることが出来る人」は余裕があり、前向きなので、一緒にいたくなるものです。恋愛だけに期待して依存せず、自分の居場所を自ら作り出せるようになれば、確実に異性としての魅力がアップすること間違いなしですよ。
期待しない生き方とは?期待しない方法や期待しない恋愛が上手くいく理由のまとめ
「期待しない」ことは冷酷なわけでも、人生の冷めているわけではありません。相手と自分を思いやれる強さをもてたとき、人は魅力のある生き方が出来るのかもしれません。
あなた自身にも、人にも期待をしてしまい、自らを苦しめてしまっているときは違う視点から、今の自分をみることが必要です。また、過剰な「期待」ではなく、相手に「託す」という気持ちをもつことも、時には大切です。自分を追い込まず、肩の力を抜いて、相手に託してみませんか?
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